2023年11月15日
先日、股関節が痛いという新規の方が来院されました。
その方は以前にも不定期に股関節が痛くなったらしく、その際に整骨院や治療院に何回か通って治ったけど今回また痛くなってきたから当院の施術を受けに来たとのことでした。
その話を聞いていた時に引っかかったのは「治った」という言葉です。
同じ箇所が再び何回も痛くなるというのは果たして「治った」といっていいのでしょうか。
痛みが出なくなったから治ったというのはあながち間違いでないような気もしますが、 こういう状態を「治った」というのは「治った」という言葉が軽く感じてしまい釈然としなかったのです。
東洋医学には「標治法」と「本治法」という言葉があります。
「標治法」は一時的に症状が治まる状態になるようにアプローチを行う局所への対処療法のことです。
「本治法」は症状の根の部分の原因に対して何かしらのアプローチを行い、症状が出てこない状態にまで体を整えていきます。
いわゆる根本療法です。
今回のケースは標治法により一時的に改善していたが、本治には至ってなくて何度も繰り返し再発してたのでしょう。
「治った」の基準は治療家にとって違いますが、当院の「治った」の基準は本治法に近いものです。
ですのでヒアリングをしていて「治った」という言葉を連呼されたことに対して違和感を感じていたのだと思います。
患者さん目線では痛みや症状が辛いので、痛みが取れれば治ったという表現になるのは理解していますし、痛みをなくすのは生活のことを考えるととても大切なことです。
しかし痛みだけで体の状態を判断してしまうと後々に辛い思いをするケースも多いのです。
痛みを標治法だけで紛らわせ続けるとその間に根本の原因がどんどん育っていきます。
不調の根本原因が大きく育ってしまうとやがて今まで取れていた痛みが取れなくなったり、違う形で痛みや症状が現れたりします。
しかもドカンときつい痛みや症状で出てくる傾向が多いです。
そうならないためにも痛みが再発しないような状態まで根本原因にしっかりアプローチして、 後々を見据えて自然治癒力が最大限働く状態にまで体を整え安定させるのが最善の選択だと当院では考えています。
繰り返し痛みが出たり症状の改善が思うように進まなくて困っている方は、 今までの受けてきた施術や行動を見直して根治に目を向けて行動されることをおすすめします。
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